診療科・部署紹介

薬剤科

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薬剤科の内容と特徴

薬剤師写真

岡村記念病院薬剤科では、入院する全ての患者様に対して薬剤管理指導を行っています。薬剤科では、薬剤管理指導業務が病院薬剤師の職務として診療報酬に反映される以前から、薬剤情報を患者様やそのご家族に積極的にお伝えしていて、1992年には、現在の「お薬手帳」や「退院時薬剤管理指導料」の先駆けとなる「薬剤服用歴カード」を用いた退院患者服薬指導を開始したことが、日本経済新聞社・日経メディカル・学習研究社(現、学研ホールディング)などから取材を受け掲載されたことが反響を呼びました。

薬剤科の魅力

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薬剤管理指導業務においては、1994年9月に全国に先駆けて100床未満の医療施設として静岡県内では第1位(全国でも11位)という速さで導入を図っています(出典:薬事日報・平成6年10月4日号記事)。その後も、薬剤情報の提供には積極的にシステム化を図り、1997年には汎用医療事務用コンピュータを用いた薬剤情報提供・薬袋自動発行システムの構築、2004年からは心臓カテーテル・治療に用いる注射用薬剤の薬剤情報提供を組み合わせた薬剤管理指導を実践しています。(2007年:病棟薬剤業務支援システム導入・2011年:オーダーエントリーシステム導入・2013年:電子カルテシステム(SBS)導入・電子カルテ上で添付文書・インタビューホーム・RMPが検索できるシステム(JASD.I)導入)

他院との違い

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循環器病床のみの65床というベッド数、また入院患者の平均在院日数が約5日という超急性期病院で当院の薬剤師はメリハリのある薬剤師業務を行っています。病院薬剤師は処方せん監査・内服調剤・注射薬調剤・TDM(特定薬剤治療管理)業務・病棟薬剤業務・薬品情報室・医薬品安全管理・薬剤管理指導などそのローテションは多岐にわたります。そのため、患者様と直接関わり合いを持ちコミュニケーションを図りお互いの信頼を確立していく薬剤管理指導業務は、それ以外の全ての業務を習得した後ででないと担当できない医療施設も少なくありません。当院薬剤科では、入職後半年以内に担当の患者様を受け持ちます。それは、病院薬剤師は薬剤師技能の得手不得手によってその職務を担当するのではなく、全ての技能を全ての場面で発揮できる知識や人間性を兼ね備えた薬剤師である必要があります。そのため、病院全体、他職種協働で勉強会・職員研修を行っています。
薬剤科では患者様一人一人に合わせた医薬品適正使用を推進し、安全かつ適切な薬物療法が行われるよう、循環器専門病院としての専門知識の習得と技術の向上に努めております。中でも薬剤管理指導の実施件数は年間2000件を超え、医師、看護師、コメディカル、事務職員と協力し、患者様の薬物療法に貢献できるよう努力しております。

薬剤科

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当院薬剤科には、現在6名の薬剤師が勤務しております。私たちは入院患者様のお薬の調剤はもちろんのこと、患者の皆様がそのお薬に対する理解を深めて頂くための説明をさせて頂くほか、薬歴(入院患者様のお薬カルテのことです)の作成・入力、また集中治療室や心臓カテーテル検査・治療室で使用される注射薬の点検・補充などで病院内を奔走しています。
当院薬剤科の使命は、当院でお薬との関係を持たれる全ての方々により良い薬剤情報をお伝えし、患者様はもちろんのこと、地域の皆様・他の医療機関からも十分な評価を受け、信頼され選んでいただける薬剤科を目指すことです。
心臓や血管に何らかの問題を持つ患者様の多くは,循環器系の薬剤はもとより,それ以外の薬剤も併用しているケースが見受けられ,服用薬剤数が10種類を越える例も少なくありません。お飲みになる数が増えるとお薬に対する疑問や不安が増えてくる事は当然の事です。当院薬剤科では他院薬との飲み合わせを確認し、服薬方法、効能効果だけでなく副作用などのお薬情報を患者様に積極的にお伝えして参ります。
心臓・血管カテーテル検査・治療に使用する注射剤のパンフレットを作成、必要性から副作用まで詳細に説明し、患者様への情報提供を行っております。
この情報提供と薬学的管理は「薬剤管理指導業務」と呼ばれており,当院は平成6年9月,100床未満の医療施設としましては県内で第1位,全国でも11位という申請順位で正式な知事承認を得ることができました。
当院は院外処方せんを発行していますが、入院患者様のみならず外来患者様の他院薬の確認や注意の必要な薬剤についての説明なども行っております。また、皆様のご質問にもいつでもお答えしますので、1階調剤室の「お薬相談コーナー」をお気軽にご利用下さい。

薬剤科諸先輩方の発表実績

  • 高田正義,他:特殊外来(人工弁置換外来)におけるワーファリン抗凝固療法の服薬指導法,
    静岡県病院薬剤師会会報 29:(3) 57-60,1988
  • 高田正義,他:薬物相互作用発現防止のための薬剤服用歴カードを用いた退院患者服薬指導,
    日本病院薬剤師会雑誌 28:(1) 39-43,1992
  • 岡村記念病院:薬剤服用歴カード,
    SCOPE 31:(5),1992
  • 岡村記念病院:How to薬歴管理・相互作用や重複投与を防ぐには,
    日経メディカル 25-10:85,1992
  • 岡村記念病院:URBANナウヘルス・患者を守る薬歴カード,
    日本経済新聞(夕刊) 1992年12月12日
  • 岡村記念病院:薬歴は自分で管理する時代が来る・これを知らずに病院に行けるか,
    学研 HUMAN SCIENCE 4:92-95,1994
  • 岡村記念病院薬剤科:退院患者に個別服薬指導,
    CURRENT CONCEPTS IN HOSPITAL PHARMACY 10:(2),1994
  • 長倉貴子,他:薬剤服用歴カードを用いた退院患者服薬指導,
    クリニカルファーマシー 11: (43) 91-96,1995
  • 高田正義:100床未満の医療施設の薬剤管理指導取得への試み,
    薬事新報 1840:9-14, 1995
  • 加藤恭子,他:汎用医療事務コンピュータを用いた当院の薬剤情報提供システムについて,
    薬事新報 1974:25-30,1997
  • 高田正義:処方せん調剤の今後は,
    薬事新報 2223:5-6,2002
  • 谷島江利子,他:心臓・血管カテーテル検査・治療のクリニカルパスと注射剤の薬剤情報提供について,
    医療薬学フォーラム2004・第12回クリニカルファーマシーシンポジウム:札幌,2004
  • 山田紀子,他:造影剤によると思われるアナフィラキシー様ショックと医薬品副作用被害救済制度について,
    The 71st Annual Scientific Meeting of the Japanese Circulation Society in KOBE 2007
  • 高田正義,他:「フィブリン糊」と輸血を併用した心臓血管手術後のC型肝炎の感染状況について,
    The 18th Annual Meeting of Japanese Society of Pharmaceutical Health Care and Sciences in SAPPORO 2008
  • 久保田万紀子,他:岡村記念病院における医薬品副作用の発現状況,
    The 73rd Annual Scientific Meeting of the Japanese Circulation Society in OSAKA 2009
  • 安田早和,他:ワルファリンカリウムの相互作用によるPT-IMRの延長が疑われた症例,
    The 74th Annual Scientific Meeting of the Japanese Circulation Society in KYOTO 2010