病気について

心臓病と遺伝(1)

心臓病は遺伝するか

心臓病にも色々ありますが、生まれたときに心臓の構造に異常のある先天性心疾患と、後で徐々に発現する後天性の心臓病があります。人間の心臓は、単純なひとつ管から徐々に分化して4つの部屋や弁をもつ複雑な心臓へと変化します。これを分化といいます。分化するには適切な時期に分化に必要な因子が発現する必要があります。この因子の発現が欠けていたり不十分であったりすると心臓の構造に異常が出てきます。心室中隔欠損症や心房中隔欠損症などの生まれつき心臓の構造に異常のある先天性心疾患はこのような機序で発生します。遺伝的に因子が欠落していたり発現しにくいケースや、偶然に発現しなかったケースもあります。

偶然のケースは妊娠中に母親が風疹にかかったとき、新生児に動脈管開存症の心疾患が生まれやすいのは、感染を起こした時期がたまたまその形成因子が出現するときで感染により因子が出現しなかったために生じます。先天性心疾患といっても、遺伝的背景がない場合が多いのです。風疹などはいい例でしょう。実際に、先天性心疾患の発生率は0.7%で、両親のうちどちらかが先天性心疾患の人の子供さんがまた先天性心疾患である確率は、2.28%で3倍程度です。余り気にする事なく安心して子供を産めると思います。遺伝と関係のある比較的多い疾患に肥大型心筋症があります。この病気は、心筋が肥大してくる病気で、青少年の突然死で注目を浴びた疾患です。一般的には症状はなく、検診でレントゲン撮影や心電図検査で心肥大として発見されます。突然死で注目を浴びましたが、この疾患は日本人に多いことが判り、500人に1人位いるとも言われています。このため以前は突然死する大変重症の疾患として扱われていましたが、患者の数が多くなるに連れて、10年生存率は95%以上という普通の病気と認識されるようになって来ました。ただ、中に肥大に進行の早いものや肥大する場所が問題なケースもあり、専門医への受診は欠かせません。遺伝的傾向は30-40%ぐらい認められます。

また、死に至る重症の不整脈の一部にも遺伝的背景があることがわかってきました。心室細動といって心臓が突然ブルブルと震え、まとまった収縮ができず、結果心臓から血液を駆出できなくなり心停止状態となる不整脈があります。ほとんど何もしなければ死亡してしまいます。この病気の人の中に家族内に突然死が多発する家系があったことから、遺伝的背景があると推測され、最近は遺伝子分析により少し判るようになって来ました。ただ、このように致死的な疾患でも子孫を残せるのですから、この病気を発症するには、その他の環境因子なども大いに関係していると思われます。

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